クラシックバレエを
踊ることで起こりうる
痛みや不具合の仕組みに
ついて考察します。
一般的な外傷(ケガ)である
捻挫、打撲、骨折などと比べると
クラシックバレエによる
ほとんどの障害は
「反復動作による連続的な負傷である」
と言う面が強い傾向にあります。
例えば、
捻挫や打撲などは
瞬間的、突発的な
ケガになりますが
多くのバレエ障害は
「同じ動きを何度も繰り返すことによる負傷」
であると言い換えることができます。
多くのバレリーナが
実際に悩み苦しむのは
「反復的バレエ動作が原因の故障」
なのです。
捻挫したり、転んだり、
ひねったりしなければ
不具合が出ないということではなく
ストレスの蓄積や金属疲労的な故障が
バレエ障害の特徴の一つと言えます。
痛みや不具合を早急に
解放することは確かに重要ですが
それ以上にバレエ障害が発生する
根本原因を解消することが大切だと考えます。
クラシックバレエを踊り続ける以上
ターンアウトやポアントなど
バレエ固有の動作は
避けて通ることができません。
ですので、
痛みや不具合へのアプローチと並行して
「同じ動きを繰り返しても傷めない」
ように調整・学習していくことが
極めて重要になります。
動作改善というと
より美しく上手に踊るための
パフォーマンスアップを
目的とするものと考えがちですが
痛みや不具合の早期終息
また再発予防に於いても
とても重要なことです。
バレエ動作の性質を変えることで
なぜか自然に治ってしまうケースが
何例となく確認できています。
逆に一切動作改善を行わないと
整体院その場では
痛みや不具合が収まっても
トゥーシューズを履くと痛くなる、
レッスンが重なると不具合が再発する
など
まさしく、
その場しのぎの対応となってしまいます。
不具合なくバレエを踊るために
必要なことは応急処置ではなく
体の運用システムの修正です。
パフォーマンスアップのための
動作改善を行なった結果
痛みや不具合も
一緒になくなってしまった。
あるいは
痛みや不具合の改善のための
動作改善を行なった結果
不思議とバレエパフォーマンスが
向上した。
上の参考画像の通り
痛みや不具合のための
動作改善と
パフォーマンスのための
動作改善は
その大部分が重複します。
バレエのための整体には
バレエのための動作改善を
セットで行う必要があります。