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公開日:2017年11月27日
最終更新日:2018年12月7日

お世話になります。
稲城ひらお整体院
院長の津端です。

早いもので11月も
残りわずかとなりました。
御陰様で多くの患者さんに
ご来院いただき
ブログの更新頻度が
順調に下がっています。

空き時間を見つけて、
更新していきたいと思います。
よろしくお願いします。

さて本日は
『整体の慰安性と依存性の考察』
を投稿します。

私は免許区分上は
鍼灸師なのですが


患者さんの中に
「鍼はクセになるって聞きました」
とおっしゃる方が
たまにいらっしゃいます。

鍼治療には独特の感覚が伴い
(得気・響きなどといいます)
あの感覚がすごい好き!
という方も
熱心な鍼灸ファンの中には
一定数いらっしゃいます。

が、それが
クセになるかどうかというと
食事の嗜好のようなもので

例えば、
臭いの強い『くさや』が
好きな人もいれば
嗅ぐだけでダメな人もいるわけで

全員が全員くさやを食べて
クセになるかどうかは
聞くまでもないことだと思います。

ちなみに私は好きです。くさや。

しかし、仕事中に
食べたくて仕方がなくなる

などの禁断症状はありません。

鍼灸治療には
薬物療法のような
薬理的な依存性は全くありません。

ただし、
施術に伴う慰安性が
心地よくてクセになることはあります。

今日はこの点について
考察してみたいと思います。

整体ってクセになるんじゃないの?
と思っている方はご一読ください。

快感は重要な感覚である

うふふ

気持ちいい施術がダメ!
などという短絡的なことを
書くつもりはありません。

快感はとても重要な感覚で
快を味わうことにより
痛みや不具合が消失する例
多数存在します。

生理現象に伴う快感は
行動の原動力にもなりますし
もしあなたが今後一切の
快感を感じなければ
精神的に塞ぎこんでいくでしょう。

人生の娯楽のほとんどは
快感でできていると思います。

よくない例えですが
突き詰めれば快感のために
法を犯してまで
違法薬物に手を染める人が
後を絶たないのが現状です。

冒頭にこの段落を書いたのは
「快感はとても重要で大切な感覚」
ということだけは
先に明示しておきたいと
強く思ったからです。

変にストイックに、
不自然に禁欲的に
快感を否定することは
ものすごく不健康な
思想であると思います。

美味しい食事、暖かいお風呂、柔らかい布団
そのどれもが快感に直結しています。

この投稿では
慰安性と依存性について考察するため
若干快感先行の整体施術に
否定的なスタンスをとりますが

快感そのものを否定するつもりは
これっぽっちもありません。

ただ、
不具合や不調を消していく過程で
快感の必要性はあるのか

ということを考えると
快感によるメリットばかりではなく
デメリットも持ち合わせているように
感じられるのです。

心地よさは与えられるもの?

無駄に笑顔

一般的な整体、すなわち
指圧マッサージ揉みほぐしなどの
行程を含む施術には
触圧覚刺激による快感が伴います。

揉まれて気持ちいい、
押されて気持ちいい、
摩られて気持ちいい、

このような刺激入力です。

受け身で、誰かから
入力された刺激が快感になっているため

極端な話、お客さんは
快感をいくらでも受け入れることができます。

これは
リラクゼーションサロンや
慰安性の強いマッサージ店が
30分いくら、60分いくら
という従量制の料金体系
とっている点でも明白です。

一言でいえば
『キリがない』世界です。

マッサージが好きな人の中には
180分コースですとか
240分コースなど
1日の何割かに相当する時間の
超ロングコース施術を
受けるという方もいます。

飲み放題で180分コースに行こうが
カラオケで240分コースに行こうが
それは個人の好みと勝手ですので
好きなようにしてもらえればいいと思います。

たとえ話に脱線してしまいましたが、

『入力される快楽はキリがない』
という点が
痛みや不具合を無くしていく
整体施術においては

非常に相性の悪い要素となります。

整体療法は無くしていくこと

整体療法の目的を
ごく単純にまとめるならば

「無くしていくこと」

という言葉が丁度いいと思います。

痛みをなくす、不具合をなくす
違和感をなくす、問題をなくす…

ずれてしまった諸般の不具合を
正常な状態へ戻して
治った状態に持っていくことです。

そのため整体施術は
原則として引き算方向へと
向かっていく行為になります。

痛みや不具合不調が
『キリがない世界』では困ります。

むしろ
痛みや不具合、不調を
キリとってしまうぐらいの気持ちで
行なっていかなければ
なかなか変化は生まれないでしょう。

不具合や不調を無くしていくことを
目的とする整体施術ならば

時間いくらの従量制で
スタートしてしまった段階で

治癒というゴールがないという
絶対的な矛盾を自らで
標榜しているようなもの

だと私は思います。

60分コースで
1分で改善しちゃったら
残りの59分はどうしましょう。

時間余ったんでマッサージしときますね…

などいらぬサービスをして
せっかくいい感じだった症状を
少し悪くしてしまった経験は
同業者なら絶対にあるはずです。

私自身も、過去に何度も
そういう裏目を出しています。

良かれと思ってやったのに
双方が損をする結果となります。

いい施術の条件の一つは
キリのいいところで終わる
ということだと思います。

過ぎたるは及ばざるが如し。

痛みや不具合をなくす施術は
ピンキリの世界で言えば
ピンの世界であり

キリがない、ではなく
キリがいいを作っていくこと
本質的な要素があるように感じます。

自発的に立ち上がる快感

ブレイク!

慰安性の強い手技によって
入力される快感のせいで

不具合改善のためのステップに
キリがなくなっていく現象について
ご説明しましたが

入力される快感に対し
出力される快感
少し意味合いが変わります。

出力される快感とは
自分の中から自発的に生まれる快感です。

山に登って気持ちがいい…
目標達成して気持ちがいい…
不調が治って気持ちがいい…
体が良くなって気持ちがいい…

このような自発的な快感
出力される快感は
整体施術の臨床において
とても重要なものです。

入力される快感と
出力される快感の
具体的な違いは何かというと

入力される快感は
快感が手段に付与していて

出力される快感は
快感が結果に付与している

この違いが最たる
部分であると考えます。

施術は手段の一つである

当院の整体施術は
不具合や不調不安を改善するための
手段の一つです。

生理痛が痛くて仕事に差し障って困る…

頭痛がひどくて毎月憂鬱だ…

側湾症が進行しないか将来が不安…

頑張っているのにバレエがうまく踊れない…

このような悩みや問題を
解決することが目的であり
整体施術はその手段のひとつでしかありません。

例に挙げた上記の問題・お悩みを
解決するための手段は
整体という選択肢に限りません。

別の婦人科を受診してみたり

頭痛薬を飲んでみたり

側湾症に効く?体操を始めてみたり

レッスンの回数を増やしてみたり

やり方はいくらでもあるのです。

整体施術は
目的達成のための
単なる手段の一つであり

整体施術そのものが
目的にすり替わった瞬間
当初の目的はまずほとんどの場合
達成できなくなります。

もし本来の目的が達成されれば
新しい目的のための動機や理由が
消失してしまうためです。

目的と手段が逆転してしまうと
半永久的に整体に通い続けることになります。

「それでいい」という人も一定数います。

ただ、
当初の目的をちゃんと持っていた人ならば

仕事に差し障らないように
毎月の憂鬱がなくなるように
将来の不安が消えるように
上手に踊れるように

その人の目的のために
お手伝いをするのが
私たちの本業のはずです。

目的と手段が逆転してしまうということは
その人の本来の目的を
遠ざけてしまうことに直結します。

それは職業的にどうなの?
というのが私の考えです。

慰安性が依存性を生む

バンザーイ

過度の慰安性は
段階的に依存性へと転換していきます。

慰安性の施術は
ピンキリのキリの世界であり
キリのない方角へどんどんと
広がって増えていきます。

そのため、
遅かれ早かれ
質より量の世界に入っていきます。

刺激量・刺激時間・刺激回数が
どんどん過激になります。

どんな刺激であれ、
人間は必ず
慣れてくるからです。

慣れてきて耐性がつけば
今度は強度か量か頻度を
増やしていくことでしか
対応ができません。

もうこの段階で依存性が
発生していると言えます。

「週に2回、120分も全身マッサージを受けているのに
全然良くならないし、柔らかくならないのよ〜」

なるわけがないのです。

どんどん刺激の強度と量と回数を
増やしてしまっているため

筋膜の損傷と再生に伴う
硬化を引き起こしているからです。

慰安性の追求が刺激過多を起こし
依存性の生成につながると
言って差し支えないと思います。

ただし私は
こういう慰安性のある施術を
否定するつもりはありません。

リスクや仕組みを理解した上で
それでもエンターテインメントや
リフレッシュを目的に
そういう施術を受けるのは
個人の自由です。

不調を治したい、不具合を治したい
と思っている人に
それをやるのが
いけないというだけで

「なんかこう、スカッとしてぇ!!」
と思っている人には

悲鳴が上がるような
思いっきりハードな施術も

それはそれで良いと思います。

相手の状況と希望によっては
依存性のある施術も
選択肢として有効なこともあります。

施術者サイドの本音と建前

うふふ

さてこの慰安性と依存性については
施術者サイドにおいても
非常に心が揺れ動く問題でもあります。

慰安性の高い施術と
依存性の高い施術は

えげつない話で恐縮ですが
非常に売り上げになるのです。

治すのが目的ではないので
いつまでも末長く通ってくれます。

やればやるほど
刺激量と時間が伸びるので
料金体系が従量制ならば
単価が上がっていきます。

ガンガン刺激を入力されているので
かなり依存性が発生しており
施術を欲するようになってきます。

高単価で・短いスパンで・半永続的に
通ってくれる…

お金のことだけ考えたら
正直、最高ですよね。

でも、それをやっちゃ
お終いですよね。

慰安性と依存性の高い施術は
ひどくなると本当に
中毒症状みたくなります。

熱心にリラクゼーションや
ゴリゴリするマッサージに
通っている人ほど

筋肉のクオリティが低い傾向に
あることは、同業者ならば
本当はみんな知っていると思います。

皆んなが皆んな
一人親方というわけでもなく
企業によってはノルマもあれば
応対マニュアルもあるので

そこは一つ…

お察しくださいということで
まとめさせていただきます。

意図的に慰安性を無くしていく理由

髪をかきむしる

不具合や不調を無くしたい、
根本から良くしたいという
明確な動機と目的を
持っていらっしゃる方には

当院では

施術から慰安性を
意図的に無くしています。

無駄な施術や刺激は入れません。

本当に改善・回復するためには
慰安性ははっきり言って邪魔です。

目的と手段が逆転してしまっては
おさまるものもおさまりません。

余計なことをすればするほど
痛みや不具合をなくすための
整体治療からは離れていくのです。

割り切るもの、割り切れぬもの

とは言え、人間ですから
慰安性か治療性かと
10:0で白黒はっきりつけるのは
正直難しいのが本音でしょう。

御陰様で
たくさんの患者さんに
お越しいただいておりますが

その全ての患者さんが
「とにかく治したい」
というスタンスだったかというと
そういうわけではありません。

痛みや不具合もあるけど
疲れやだるさもある…

問題や不具合を根本解決させたいけど
気持ちよくスッキリもしたい…

こういう二重の欲求は
ほとんど全ての患者さんが
潜在的にお持ちであり
その欲求を否定するつもりはありません。

冒頭に書いたように
快感とはとても重要な感覚です。
過剰に入力されなければ
味わうに越したことはありません。

気持ちいいということは
とってもいいことです。

ただ私は

他者によって入力される
キリのない快感を与えるために
時間とお金をかけて
勉強と訓練をしてきた
わけではないので

快感を入力するための
キリがない施術は
これからもやりません。

しかし
仕事が大変だったり
人間関係がギスギスしていたり
家庭で色々あったりした時

身体中を揉まれたり転がされたい
気持ちはわからなくもないです。

もうどうにでもして〜

という気分を体現するのが
ダラダラと長いマッサージなのでしょうか。

そういう人には

「調整はウチで、揉まれにいくのはヨソで、がコスパいいですよ」

とアドバイスしています。
1分あたりで単価換算すると結構高い方なので。

当院は二股・掛け持ち
大歓迎の整体院です。

お読みいただき
ありがとうございました。
御陰様です。

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この記事の著者

稲城ひらお整体院
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