歩くだけでも骨盤に痛みが走る仙腸関節炎
カテゴリー:運動器症状
お世話になります
稲城ひらお整体院
院長の津端です。
9月後半は研修などが立て込んでおり
ブログ更新をサボってしまいましたm(_ _)m
本日より気分を入れ替えて
更新を再開したいと思います。
本日はちょっとマイナーだけど
症状としては結構しんどい
仙腸関節炎についてブログを書きます。
「歩くだけでも骨盤位痛みが走る仙腸関節炎」
というタイトルは嘘ではなく、
本当に何をしても痛い症状です。
骨盤の後ろの方に
痛みが走る、あるいは違和感がある方は
ぜひご一読ください。
Contents
仙腸関節炎とは?

仙腸関節炎とは
仙腸関節において
炎症が発生した状況を指します。
仙腸関節とは、
骨盤の後面にある仙骨と
側面にある腸骨が関節した面です。
骨盤の後ろにある後上腸骨棘と呼ばれる突起が
仙腸関節の大まかな位置を調べる上での
ランドマークになります。
足首や股関節など
自由度の高い関節を
捻挫することは比較的良くありますが
仙腸関節は半関節と呼ばれ
ほとんど可動性のない関節ですので
うっかり捻ってしまった、あるいは
バランスを崩して捻挫してしまった
ということは比較的少ない部位です。
すべての腰痛のキーは仙腸関節にある、
といった一元論的な解釈はしませんが
この部分へのストレスの偏重は
腰痛、特に慢性腰痛をお持ちの方にとって
とても重要な要素であると感じます。
仙腸関節炎はなぜ起こる?
仙腸関節炎が起こる機序としては
陸上競技におけるハードル走のような
『脚を大きく開いてまたぐ動作』
が最も受傷しやすい動作であると言われています。
これはスポーツ障害に限った話ではなく
日常生活でガードレールを跨ごうとした、
水たまりを越えようと大股を開いた、
ジャンプして段差を飛び越えようとした、
など大きく開いてまたぐ動作で
受傷することがあります。
外傷的な受傷で言えば
上記のような動き・動作で
仙腸関節が瞬間的に
大きく動かされた際に
負傷する例が多いようです。
しかし、
慢性的な損傷例は
ないわけではありません。
仙腸関節周辺に
ストレスがかかりやすい姿位を
ずっと取っていたり
生活週間によって腹圧が低下していたりすると
大きな動作や受傷原因を持たずに
仙腸関節炎になる可能性があります。
出産が大きなファクターになる

仙腸関節は本来、ほとんど可動しない
自由度の低い半関節ですが
『1つだけ例外』があります。
それが出産です。
出産の際、産道を確保するために
ホルモンの働きによって
仙腸関節は大きく広がります。
一説では左右合わせて
約10センチほど広がるとも言われています。
その際、仙腸関節を安定させていた
周囲の靭帯は断裂しその後戻ることはありません。
そのため
産後しばらくの間というは
本来可動性が低く構造的に安定した
仙腸関節が非常に不安定になります。
そのタイミングで
急性・慢性を問わずに
仙腸関節炎(あるいは仙腸関節障害)
を起こす方がとても多いように感じます。
ほとんどの動作で痛みが誘発される

仙腸関節炎の厄介なところは
ほとんどの動作で痛みが
誘発されるという点にあり
その影響もあって、
平均的に治りが悪い傾向にあります。
と言いますのも
仙腸関節は下肢からの着地の衝撃や
頭部や体幹の揺れを補正する
「サスペンション機能」を持った関節だからです。
体が動くほとんどの動作において
ショック緩衝の役割を果たします。
ですので、
様々な動作でどうしても
負担がかかってしまうのです。
足をついただけで
お尻の方に痛みが走る…
このような愁訴は
仙腸関節炎の特徴的な症状です。
着地した段階で、負傷している
仙腸関節に荷重が起こるので
痛みが誘発されます。
認知度の低い症状
仙腸関節炎は非常に認知度の低い症状です。
一般的に整形外科で同様の症状を
診断されるケースはほとんどないと言います。
症状の出方が他の腰部の周辺の症例と
非常に似ているため仙腸関節炎なのか、
坐骨神経痛(あるいはそれに類似した症状を持つ症例)
なのか、触診・テストしてみないと区別がつきません。
仙腸関節炎は痛みも強いですし
動きもかなり制限されるので
そんな状況で整形外科で
『原因不明』と言われると
患者さんの心境としては
かなり不安になります。
適切な処置をすれば
ちゃんと改善する症状ですので
不要な不安は抱かないに越したことはありません。
慢性化すると強度の腰痛の原因になる
仙腸関節炎を始め、仙腸関節の障害は
放置して慢性化させると
強度の強い慢性腰痛の原因になります。
上記の通り、ほとんどすべての動きに
干渉する関節ですので
慢性的な仙腸関節の不具合・痛みは
日常生活での自由度や快適性を
大きく奪ってしまいます。
慢性的に仙腸関節の不具合があると
仙腸関節の上のあたりの皮膚が
ブヨブヨしてくる傾向にあります。
腰や骨盤に力がない状態になりますので
お尻と腰の間くらいに
違和感や鈍痛がある方は
早めに対策を練りましょう。
コルセットに頼らない骨盤安定力を
仙腸関節の不具合を直すために必要な筋力は
腹筋力ではなく、腹圧力です。
骨盤周辺をしっかりと
シメることができるようになれば
仙腸関節面にもしっかりと関節面圧がかかり
本来の機能を発揮できるようになります。
日頃から腰痛ベルトを愛用している人は
この腹圧が低下する傾向にあるので
可能であれば、少しだけ自助努力して
自前の腹圧で骨盤を支えられるようになり
仙腸関節に無理のない体を
作っていくことが望ましいと言えます。
お読みいただきありがとうございました。
御蔭様です。
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